矯正で抜歯する?

歯科矯正治療を進める中で、抜歯をしなければいけなくなることがあります。当然、健康な歯を抜いてしまうことに抵抗がある患者様も多いと思いますが、なぜ抜歯が必要なのでしょうか?

その原因の多くは、日本人の食生活の変化にあります。日本人の食生活がここ数十年で大きく変化し、固くて噛むのに力が必要なものから、柔らかく弱い力で噛めるものに変わりました。そのため、小さい頃からあごを使う機会が減り、その結果、あごが小さく細くなっています。

しかし、歯の大きさや数はそう簡単に変わりません。結果として、あごに収まらなくなった歯が押し出されるように並び、歯並びが悪くなるのです。そういった場合、そもそも収まらない歯をきれいに矯正するには、並べるスペースを確保しなければ、他の歯がずれてきてしまうでしょう。そのため、抜歯しなければ正しい歯並びを作ることができないのです。

もちろん、歯科医師自身も、健康な歯を抜くことに抵抗がないわけはありません。他に手段がないかをしっかりと確認し、他に手段がない場合に、綿密な計画を練った上で抜歯をおこなうのです。

もし、歯科医師から抜歯をすすめられたら、そういった状況であることを理解していただければと思います。

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